お風呂でガス代を節約するには何をすればいい?

しっかりお風呂で温まりたい冬、ガス代が気になるという人も少なくないのではないでしょうか。そこで、家事と省エネのプロにガス代を節約するコツを教えてもらいました。

今回お話をうかがった方

矢野きくのさん

家事アドバイザー。家事の効率化や家庭の省エネなどを専門に多様なメディアで活躍。時短家事、100円グッズ、便利グッズ、業務用食品の情報にも精通し、生活用品や便利グッズの企画にも携わる。

ウェブサイト

 

家庭のガス代が最も高くなるのは何月?

冬になるとガスの出番が増えるイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。総務省統計局の「家計調査」によると、ガス代が最も高くなるのは1〜3月で、最も安くなるのは7〜9月とのことです。

季節・世帯別のガス代

※:家計調査 家計収支編2023年10~12月期、2024年1~3月期・4~6月期・7~9月期のデータを参照

 

矢野さん「ガス代の主な用途は、お風呂、料理などが挙げられますが、冬はガス暖房やガス乾燥機などの使用も増える分、ガス代が高くなる傾向があります
ちなみに、ガス代は使用しているガスの種類によっても異なります。家庭用のガスは、主に『LPガス(プロパンガス)』と『都市ガス』の2種類で、一般的には都市ガスの方がガス代は安くなります

特に寒くなると、お風呂のお湯が冷めるのが早いため、よりガス代がかかってしまうと矢野さんは言います。

矢野さん「お風呂の蓋をしないと、浴槽に溜めたお湯はどんどん冷めていきます。冷めたお湯を温める追い焚きは便利ですが、追加でお湯を沸かす分ガス代がかかります。ガス代を極力抑えたい場合には、間隔を空けずに入浴をした方が節約につながります

 

お湯が冷めてしまった場合、追い焚きと足し湯、どちらが安い?

では、少しお湯が冷めてしまった場合、追い焚きと足し湯のどちらの方がガス代は安くなるのでしょう。例として、3℃下がったお湯を温め直す場合にかかるガス代と水道代を計算しました。

追い焚きと足し湯にかかるガス代・水道代

 

計算結果を見ると、追い焚きは足し湯よりもLPガスで40円程度、都市ガスで24円程度水道光熱費が安いことがわかります(試算条件は以下)。足し湯は高温のお湯を生み出すため、追い焚きよりも使用するガスの量が多くなる上、水道代もかかる分水道光熱費が高くなります。

なお、翌日に残り湯を追い焚きする場合と水を入れ替えてお湯張りする場合では、一般的に入れ替えのほうが熱効率は良いので、追い焚きよりもガス代は安くなります。ただし、入れ替えでは追い焚きに不要な水道代がかかるため、やはり総合的には追い焚きをした方が経済的です。

矢野さん「意外に不経済になりやすいのが、シャワーの使用です。シャワーを1分間使うと、12Lのお湯が流れます。つまり10分間使用すると、小さな湯船1杯分ほどのお湯を使うことになります。資源エネルギー庁によると、45℃のシャワーを1分間短縮するだけで、年間約3,210円の水道光熱費の節約につながるそうです(※1)。全身を洗い流すときなど、用途によってはお風呂のお湯を使った方が経済的になることを覚えておきましょう」

試算条件

※1:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」
※2:東京都水道局「水道水の水温」
※3:LPガス安全委員会「LPガスとは?」
※4:東京瓦斯株式会社「都市ガスの種類・熱量・圧力・成分」
※5:東京都水道局「節水について」
※6:一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター「一般小売価格」
※7:東京瓦斯株式会社「ガス料金早見表(2023年12月検針分)」

 

ちょっとした工夫でできるお風呂のガス代節約法

次に気になるのは、ガス代節約のための具体的な行動です。矢野さんは「なるべくお湯を冷まさないこと」と「使うガスの量を少なくすること」がポイントと言います。そのためには次のような行動を心がけるとよいでしょう。

【ガス代を節約するための行動】
・蓋や断熱シートを使って保温性を高める
・家族が複数いる場合は立て続けに入浴する
・湯船の設定温度を下げる
・湯船の分量を適切にする
・節水シャワーヘッドを使用する

 

矢野さん「湯船のお湯を冷まさない工夫がガス代の節約につながります。資源エネルギー庁によると、2時間の放置により4.5℃低下した湯(200L)を追い焚きすると、年間約6,190円がかかると言われています(※8)。そのため、もし家族が複数いる場合には、熱いお湯を好む人が先、ぬるめが好きな人は後、というように入る順番を工夫すると、余計な追い焚きでのガス代消費を避けることができるでしょう。

また、ご家庭によってはガスの契約を見直すのも一手です。ガス契約の中には電気代とまとめて支払うことで、節約できるプランもあるので、検討してみる価値はあると思います」



東京電力エナジーパートナーで対象の電気料金プランとガス料金プランをまとめてご契約いただくと、「ガスセット割」が適用になり、対象の電気料金プランを単独でご契約いただいた場合と比べて、電気代が毎月102円(税込)おトクです。さらに、東京電力エナジーパートナーのガス料金プランには、お使いの対象機器が自然故障した際に、無料で修理が受けられる「ガス機器・床暖修理サービス」(※9) が付帯されていますので、もしもの時にも安心です。

しっかり湯船で温まりたい季節を経済的に過ごすために、この冬、お風呂の習慣とガスの契約を見直してみてはいかがでしょうか。

▼ガス料金プランの詳細はこちら▼

ガス料金プランバナー

※8:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」
※9:サービス適用条件などの詳細は、こちらをご覧ください。

 

この記事の内容は2024年12月11日時点での情報です。