じつは災害時のお守り!ペットボトルの活用法5選

防災グッズの中でも「水」は必須アイテム。その容器であるペットボトルが、実は多機能な“非常時ツール”になることをご存じですか? 防災士として数多くの現場支援に関わってきたまこぴさんに、いざという場面での活用方法を教えてもらいました。9月は防災月間。これを機に、改めて防災意識を高めていきましょう。

今回お話をうかがった方

まこぴさん

株式会社 ColorfulBosaiCreation。防災をHAPPYに伝える防災士として、茅ヶ崎と陸前高田で2拠点生活をしながら、「10人10色のカラフル防災」をテーマに、防災を明るく楽しく伝えている。

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なぜペットボトルが災害時に活躍するの?

画像:iStock.com/years

 

飲料水をペットボトルで備蓄している家庭や施設は多く、支援物資としても最優先で被災者に届けられます。このように入手しやすい点が、災害時にペットボトルが重宝される大きな理由です。

さらに、その素材である「PET(ポリエチレンテレフタレート)」は軽くて丈夫。穴をあけたり切断したりといった加工がしやすいため、工夫次第でさまざまな場面で役立ちます。

まこぴさん「災害時には、限られた物資で生活のやりくりをしなければなりません。あらゆる防災グッズを用意しておけるとよいのですが、現実的には難しいでしょう。そこで、手に入りやすいペットボトルが活躍します。その活用方法を覚えておけば、非常時に役立つはずです」

 

災害時はペットボトルをこう使う! 覚えておきたい活用法

 

停電時は「即席ランタン」に変身

災害でライフラインがストップすると、夜は一切の明かりがなく真っ暗な状態になります。スマホのライトや懐中電灯でしのぐこともできますが、これでは、明かりの範囲はかなり限定されてしまいます。

そんなときは、飲料の入ったペットボトルと組み合わせてみましょう。そうすれば、明かりをボトルに当てることで光が拡散し、ランタンのように部屋を広く照らすことができるのです。

 

まこぴさん「小さな明かりでも最大限活用できる“即席ランタン”です。スポーツドリンクならよりやわらかい光になるなど、中身によって光り方に違いが出るのもポイント。ぜひ平時に試して、使い勝手をチェックしておくといいでしょう」

 

断水時は「ウォータータップ」が便利

断水などで水道が使用できない場合、備蓄している水はとても貴重な存在。無駄遣いはしないようにしたいですよね。

そこで作りたいのが、ペットボトルを活用した「ウォータータップ」。ボトルの側面に、直径2〜3mmほどの穴をひとつあけるだけで完成です。キャップをひねって緩めると、穴から水が出る仕組み。緩め具合によって蛇口のように水量を調節することも可能です。

ボトルに水を入れる際は、穴を手で塞ぎながら注ぎます。キャップを締めれば穴から水が出ることはありません

 

まこぴさん「これなら水量をコントロールできて無駄にすることはありません。穴あけはキリがあると便利ですが、いざというときはボールペンの先など尖ったものがあればあけられます!」

 

普段から冷凍庫で凍らせておけば、保冷剤に

ちなみにまこぴさんによると、家庭で備蓄するペットボトル飲料のうち、一部は冷凍庫に保存しておくのがおすすめだそうです。

停電で冷蔵庫が止まると、とくに暑い季節は中の保存状態が気になるところ。普段からペットボトル飲料を凍らせておいて停電時に凍らせたペットボトル飲料を冷蔵庫に移すことで、保冷剤の役割を果たし、少しでも冷蔵庫内の長く冷えた状態を保ってくれるのです。



まこぴさん凍らせたボトルがとけたら飲料水として活用できますし、無駄がありません。冷気は上から下へ流れる性質があるため、凍ったペットボトル飲料は冷蔵庫の上の段に置くのがおすすめ。また、なるべく冷蔵庫の開け閉めを少なくすることが、保冷効果を持続させるポイントです」

 

寒い夜はお湯を入れて「即席湯たんぽ」

冬場の避難生活は想像以上に冷え込むもの。「寒すぎて眠れなかった」という被災経験者の声も少なくありません。

寒さに震える夜も、ペットボトルが活躍します。カセットコンロなどでお湯を沸かし、ボトルに満たせば即席の「湯たんぽ」に。

 

まこぴさん「お湯の温度が高すぎるとペットボトルが変形するおそれがあるので、お風呂より少し熱いくらいの温度(50℃程度)がいいでしょう。靴下やタオルでくるめば、温かさが長持ちします

 

【その他】食器やコップ、穴掘りのスコップにも

その他にも、アイデア次第でさまざまな活用法が。ペットボトルをカットしたり切り開いたりすれば、食器やコップとして使うこともできます。

 

また、穴を掘るためのスコップとして活躍したという、意外な実例も。

まこぴさん「環境にもよりますが、生ごみ処理やトイレ不足に対応するために、地面に穴を掘る必要が生じることも。手元にスコップがないときは、ペットボトルをカットして使えます」

 

ペットボトルを使いこなせば、防災力が上がる!

リソースが制限される非常時も、生活は続きます。「そこにあるもの」で対応する柔軟な発想が、自分や家族を守る力につながります。

「防災は“災害時の備え”という意味だけでなく、普段の日常も大切にするための取り組みだと思います」とまこぴさん。堅苦しくとらえず、「ペットボトルを活用しつくすには?」と楽しく考えるところから始めてほしいと言います。

身のまわりにあるものを「こんなふうに使えるかも」と考える習慣も、防災への第一歩。まずはペットボトルの活用法を覚えて、今日からできる防災対策を始めてみませんか?


※この記事の内容は2025年9月11日時点での情報です。