
多種多様な商品が展開されている歯ブラシですが、なんとなくで選んでしまっている人も多いのでは? 毎日使うものだからこそ、本当に自分に合うものを選んで効率的にきれいに磨きたいですよね。そこで、歯科衛生士でありオーラルケア専門のライター、真野 彩乃さんに自分に合う一本を見つけるヒントを伺いました。
たくさんある歯ブラシの種類。それぞれの特徴を解説!
さまざまある歯ブラシ。まずはかたさや形状など、種類ごとの特徴を解説します。
かたさ
歯ブラシの毛のかたさは、おもに「ふつう」「かため」「やわらかめ」があります。

真野さん「ふつうのかたさの歯ブラシは、歯と歯ぐきが健康で、特に気になる症状がない方には一番おすすめです。
ご高齢の方やお体が不自由で手に力が入りにくい方は、かためを使ってみるといいでしょう。ただし、強く磨くと歯や歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるため、上記に該当しない方には推奨していません。
磨くときに痛みを感じてしまう知覚過敏の方は、やわらかめの歯ブラシでやさしく磨くようにしてください」
ブラシの形状
形状も商品によってさまざま。大別すると「フラット型」「山型」「ドーム型」があります。

真野さん「特に気になる症状がない方にはフラット型が最も磨きやすく、おすすめの形状です。
歯並びは人それぞれ異なるため、必ずしも自分のお口に合うとは限りませんが、山型は歯のカーブの部分にフィットして汚れを落とすので、昼休みなど限られた時間で効率よく磨きたいときに使うといいでしょう。
歯ぐきのマッサージや歯周ポケットをしっかり磨きたい場合にはドーム型が便利。一度に歯に当たる面積が少ないため、歯の表面の汚れを除去する効率はやや低くなります」
ヘッドの大きさ
ヘッドの大きさには「コンパクト」と「ワイド」があります。

真野さん「コンパクトタイプは奥歯までしっかり磨けるのでおすすめ。一度に磨ける面積が狭いので、時間をかけて細かく丁寧に磨くことがポイントです。
ワイドタイプは外出先などで手早く磨きたい場合、あるいはご高齢の方やお体が不自由で細かい動きが難しい方には効率よく磨けます」
毛先の形状
毛先にも商品によって特徴があります。大きく分けて「ラウンド毛」と「テーパード毛」があります。

真野さん「虫歯を予防するにはラウンド毛がおすすめです。テーパード毛だけでは歯の表面の汚れは落ちにくいので、ラウンド毛と2本使いをするといいですよ」
歯磨きのお悩みには複数の歯ブラシを使い分けるのもおすすめ!

「虫歯菌」は歯の表面、「歯周病菌」は歯周ポケットと、それぞれ異なる場所に存在します。「虫歯対策用と歯周病対策用に複数の歯ブラシを使い分けることをおすすめします」と真野さん。そこで、それぞれのお悩み別に、どのような歯ブラシを組み合わせればいいのか伺いました。
よくあるお悩み①:歯周病のケアをしっかりしたい
ふつうのかたさのフラットタイプ、ラウンド毛の歯ブラシで歯の表面をしっかりと磨き終えた後に、やわらかいテーパード毛の歯ブラシで歯周ポケットをケアするのがおすすめです。
よくあるお悩み②:歯みがきをすると歯ぐきから出血する
痛みがなければふつうのかたさ、ラウンド毛の歯ブラシで歯の表面を磨いたあと、テーパード毛の歯ブラシで歯ぐきをマッサージするといいでしょう。
真野さん「歯ぐきからの出血は炎症が起きているサインです。ブラシが当たる時に痛みを感じる場合は、歯の表面も歯ぐきも、やわらかめの歯ブラシを使うといいでしょう」
よくあるお悩み③:歯と歯の間を細かく丁寧に磨きたい
細かく丁寧に磨きたい場合は、毛束が小さなヘッドにまとまったタフトブラシを使うのも有効です。ふつうのかたさのコンパクトタイプ歯ブラシで磨いたあとに、タフトブラシで歯並びがデコボコしている部分、奥歯、親知らずが生えている部分、被せ物が入っている部分などを磨くと、よりきれいに磨けます。

真野さん「私はふつうのかたさのコンパクトタイプの歯ブラシを使った後に、デンタルフロス、歯間ブラシ、そしてタフトブラシという順番でケアをしています」
ベストな買い換えタイミングは月1回。楽しく選んで健康な歯を維持しよう!

毎日の大切な生活習慣である歯磨き。歯ブラシは月1回の交換がおすすめです。
真野さん「1カ月以内に毛先が開いてしまう方は、力が強すぎるサイン。やさしく磨くように意識しましょう。また、毛先が開いていなくても1カ月間使っていると不衛生になったり毛の弾力が失われたりするため、毎月交換してくださいね」
なお、今回お伝えした内容は、あくまで基本的な歯ブラシの選び方です。歯科を受診すると、よりご自身の歯並びや口の中の状態に合う歯ブラシのアドバイスを受けることができるとのこと。自分に合った歯ブラシ選びも含めて、楽しんで歯みがきを続けていきましょう。
※この記事の内容は2026年1月15日時点での情報です。