
「掃除は晴れた日にするもの」というイメージがあるせいか、ジメジメした梅雨は掃除のやる気が起きにくいもの。しかし、梅雨の「湿気」と「気温」こそが、普段はなかなか落ちない頑固な汚れを浮かせてくれる「掃除の強力な味方」なのです。梅雨ならではの気候を賢く利用した効率的な掃除術を、お掃除のプロに教えてもらいました。
「梅雨は掃除しやすい」って本当?

茂木さんによると、梅雨は「湿度」と「気温」の両面で掃除に最適な条件が揃っていると言います。
茂木さん「意外かもしれませんが、湿度が高いとホコリが舞い上がりにくく、静電気も抑えられるため、拭き掃除でスムーズに汚れを回収できるんです。また気温が上がるこの時期は油汚れが柔らかく緩んでいるうえに、洗剤の洗浄効果も発揮されやすい。キッチンのレンジフード(換気扇)の頑固なベタつきも、年末の寒い時期より断然落としやすいんですよ」
この2つの条件が特に活きるのが、ホコリ汚れが溜まりやすい「窓・網戸」と、油汚れが厄介な「レンジフード(換気扇)」だと言います。それぞれの具体的な掃除法を見ていきましょう。
【窓・網戸編】「湿気」で汚れをふやかして一網打尽!
まずは窓・網戸の掃除法から。湿気でホコリが舞いにくく、乾拭きも焦らずできる梅雨のうちに、以下の3つのSTEPで一気にスッキリさせましょう。
STEP①網戸のホコリを「段ボール」で狙い撃ち

まずやるべきは、窓まわりに溜まったホコリの除去です。そのまま掃除機をかけても空気が抜けて吸い込めないため、ひと工夫が必要です。
茂木さん「網戸の掃除機がけは、外側に大きめの段ボールを当てて、内側から吸うのがコツ。段ボールで空気の逃げ道を塞ぐことで、吸引力が一点に集中し、面白いように汚れをキャッチできます」
STEP②網戸と窓を拭く

続いて拭き掃除には、台所用の中性洗剤が活躍します。50〜60度のお湯100mLに対し、中性洗剤を1プッシュ混ぜた液にキッチンペーパーを浸して絞りましょう。窓も網戸も、まず中性洗剤で砂や土をざっと拭き取り、新しいペーパーで仕上げ拭き、最後に乾拭きをします。
茂木さん「最初は真っ黒になるため、使い捨てのペーパーが便利です。仕上げには汚れ除去力の高いマイクロファイバークロスもおすすめですよ。晴れた日は水拭きのあと、乾拭きをする前に乾いて拭き跡が残りがちですが、湿度が高い梅雨は乾くのが遅いので、余裕を持ってきれいに仕上げられます」
STEP③サッシの隅を「割り箸」で攻略

仕上げは、汚れが溜まりやすいサッシの溝です。まずはハンディ掃除機で砂ぼこりを吸います。
茂木さん「ハンディ掃除機のノズルが届かない隅の汚れは、割り箸の先にウェットティッシュを被せて押し当てると、細かい汚れまできれいに取れます。湿気で汚れが緩んでいるうちに、サッシの隅までスッキリさせてしまいましょう」
【レンジフード(換気扇)編】「気温」の力で油汚れを攻略!
窓が終わったら、次は室内の「レンジフード(換気扇)」へ。気温が高く油が緩んでいる今こそ、以下の3つのSTEPで一気に片付けてしまいましょう。
STEP①分解して油汚れを削り取る

まず、レンジフード(換気扇)の電源をオフにし、フード前面を覆う「整流板」、油やホコリをキャッチする「フィルター」、プロペラ状の回転部品である「シロッコファン」を取り出します。ファンは強いアルカリ性洗剤を使うと変色する素材が多いため、素材を傷めない台所用の中性洗剤を使いましょう。洗浄の前にひと手間加えると、そのあとの作業が劇的にラクになります。
茂木さん「シロッコファンのひだの裏側にこびりついた厚い油汚れは、まず自作の道具で削り取ります。割り箸の先端に、5mm幅ほどに細く切ったペットボトルで輪を作り、セロハンテープで固定するだけ。この道具でひだの汚れをかき取ってから洗うと、スムーズに落とせます」
STEP②お湯と中性洗剤で漬け置きする

シロッコファンの油汚れをこそぎ落としたら、バケツにお湯と中性洗剤を入れて、30分〜1時間ほど浸け置きします。洗剤の量はお湯の1/10程度が目安です。
茂木さん「中性洗剤は、お湯の熱を加えることで油汚れが落ちやすくなります。そこでお湯が冷めないよう、バケツに段ボールで蓋をするのがコツ。寒い冬より気温が高い今の季節のほうが、お湯が冷めにくく、洗剤の効果を最大限に引き出せます」
STEP③整流板・フィルターの拭き取りをする

バケツに入らない整流板やフィルターは、お湯で適宜薄めた中性洗剤を浸したキッチンペーパーで拭き取ります。
茂木さん「レンジフード(換気扇)掃除は気合いがいるもの。夏を前に、エアコン掃除の流れで一緒にやってしまうといいですね。ファンの浸け置きをしている30分の間にエアコンのフィルター掃除などを済ませれば、時間を有効に活用できますよ」
梅雨を「掃除の味方」に変えて、夏を快適に!
ジメジメして気分が上がらない……。そんな時こそ掃除をしてみませんか? 汚れがスルスルと落ちる快感は、梅雨の憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれるはず。 湿度と気温を味方につけて、賢く住まいを整えましょう。
※この記事の内容は2026年6月18日時点での情報です。