調理やお風呂、これからの寒い季節で使用頻度が高まる暖房機器など、身近に使われているガスですが、ガス漏れが起きると、火災や爆発、一酸化炭素中毒などの危険があります。そこで、家庭用ガス警報器製造 国内シェア1位の新コスモス電機株式会社、戸次恒太さんにガス漏れの危険性と予防策について教えてもらいました。
ガスの危険性はどこに隠れている?
そもそも、ガス漏れ以外の原因を含めて、ガスの事故はどれくらい起きているのでしょうか。ガス警報器工業会によると、近年は減少傾向にあるものの年間約300〜400件ほどのガスによる事故が発生している(※1)とのこと。戸次さんはガス事故の原因は不注意によるものが多いと言います。
戸次さん「ガス機器の経年劣化などで発生する事故も少なくはありませんが、日常生活の“うっかりミス”が原因でガス事故が起きてしまうケースが多くあります。たとえば、調理中にすぐ戻るつもりで火を点けたままその場を離れてしまったことが原因で、事故が発生したという話をよく聞きます。
特に冬はガスを使用する機会が増えるため、調理中以外も注意が必要になります。ガス暖房器具の周りに燃えやすいものやスプレー缶を置かない、小型湯沸器のシャワーを長時間連続使用しないなど、些細なことから気を付けることが大事です」
ガス漏れかも?異変を感じたときにすべきこと
ガス事故の原因はガス漏れが最も多いとされています。コンロを点火していたつもりができていなかった、ガスホースがひび割れしてしまっていたなど、知らないうちに発生していることが多いガス漏れですが、臭いなどで異変に気付いたときにはどのように対処すればいいのでしょうか?
戸次さん「ガス漏れに気付いたら、まずは窓やドアを大きく開けて換気しましょう。次にガス栓やメーターガス栓を閉めて、その後にガス事業者に連絡し、指示に従って落ち着いて行動しましょう。
火気の使用厳禁はもちろんのこと、換気扇のスイッチや、電化製品のスイッチを入れたり切ったりするのも、着火源となる小さな火花を生む可能性があるのでNGです。コンセントの抜き差しも同様の懸念がありますので、触らないようにしましょう」
【コラム】ガスの臭いがくさいのはどうして?
もともとガスは無色無臭ですが、事故防止のために「付臭剤」を使用して臭いをつけています。 すぐに気付けるように、あえて人が不快と感じる玉ねぎや卵が腐ったような臭いにしているんです。
付臭剤の成分はほかにも以下のような特徴が必要とされており、さまざまな条件をクリアした上で臭いがつけられています。
・人体への毒性がない
・一般に存在する臭い(生活臭)と明瞭に区別できる
・ガスが燃焼した後に臭いが残らない
普段の意識を変えよう!ガス漏れを防ぐための行動
知らず知らずのうちに発生してしまうガス漏れですが、戸次さんは普段の意識で予防できると言います。
戸次さん「ガス機器を扱っているときに換気する、調理時にその場を離れない、などの基本的なことはもちろんですが、ガスコンロの点火時にしっかり目視することを意識してください。通常ガスコンロの火の色は青色なのですが、赤色の場合は、不完全燃焼を起こしている可能性があるため要注意です。すぐに換気をして酸素を送るようにしましょう。また、機器の経年劣化もガス漏れの要因の一つなので、4年に1回のガス設備調査だけでなく、ガスホースのひび割れがないかなど定期的に確認しておくのもよいでしょう」
ただし、いくら予防していてもガス漏れが起きてしまう可能性はあります。万が一に備えて、ガス警報器を設置しておくと、より安全にガスを使えて安心です。
戸次さん「ガス漏れの量が微量な場合や漏れている箇所から離れているときには、すぐにガス漏れに気づけないこともあり得ます。特に一酸化炭素は無色無臭の気体なので、ガス警報器がないと早期に気づくことは難しいでしょう」
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この記事の内容は2024年11月13日時点での情報です。